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トライセクション

歯そのものを抜歯する方法の他に

特殊な抜歯の方法としてトライセクションという手法があります。

トライセクションは対象となる歯が限られていますが、

症例によっては抜歯ではなくトライセクションが選択される事もあります。

 

トライセクションとは

歯の根が3本あり、そのうちの歯根の1本のみを抜歯する手法です。

トライセクションの際には3本ある歯根から

1本の歯根を切り離して抜歯を行い

残りの2本の歯根は残して噛む能力を一部温存する治療方法です。

 

この際には歯根の一部がなくなるため

歯の負担能力や形といった要素にも影響を与える事となります。

 

トライセクションの対象歯

トライセクションを行う際には歯根が3本ある事が条件となるため

通常は上顎の第1大臼歯もしくは第2大臼歯が対象となりますが

第2大臼歯では歯根が癒合傾向にある事も少なくなく

そのためトライセクションを行う場合は

比較的第1大臼歯が対象となる事が多くなります。

 

トライセクション自体は歯根が3本あり

歯根の1本が保存不可能なものの

歯根の残り2本が保存可能という条件が必要になるため

対象となる症例は比較的限定されます。

 

トライセクションの対象の歯根

トライセクションを行う際には歯根の1本を抜歯するのですが

上顎の第1大臼歯の歯根は3本とも同じではなく、

れぞれの歯根で負担能力が変わっています。

 

上顎の第1大臼歯の内側の口蓋根が最も負担能力が強く

頬側の近心頬側根と遠心頬側根は口蓋根よりも負担能力が下がっています。

そのため、トライセクションを選択した際には

口蓋根よりも頬側根の抜歯が行われた方が

その後の歯の負担能力としては高くなります。

 

トライセクションを行った後の形

トライセクションを行うと歯根の一部が失われるため

歯の形もそれに合わせて変形する事となります。

 

トライセクションを行う際には歯根を分割する必要があるため

あらかじめ歯の神経の処理が必要となりますが、

その後の分割した歯の抜歯した歯根の位置によって最終的な歯の形が制限されてきます。

 

頬側の歯根を抜歯した際には歯がへこむような形になるため

その部位が清掃不良となる事があります。

そのため、トライセクションを行う際には適応だけではなく

その後の清掃性などに関しても考えないといけません。

 

トライセクションを選択するか

トライセクションでは3本の歯根のうち1本の歯根を分割して抜歯しますが、

負担能力や清掃性の事などを考えて

トライセクションの選択をしない事もあります。

 

残りの歯根に関しても保存可能である事が必要となるため

適応とその後の予後を考えた上で選択をしていく必要があります。

 

今池から5分の阿部歯科では様々な治療法の情報などを定期的にお届けしています。

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