口が開かなくて受診される患者さんが時々いますが、
そういった理由の際に親知らずが炎症を起こして口が開かない
といった状態になっている事もあります。
口を開けるたびに喉の奥が痛い
親知らずの炎症が波及すると喉の方に炎症が広がる事で
唾を飲み込んだ時に痛いといった症状が出る事があります。
その他にも痛くて口が開けられないといった場合もあります。
口を開ける際の痛みは親知らずだけではなく
他の理由で起きる事もありますが
親知らずの周りに炎症が起きて炎症が回りの組織に波及したり
時には筋肉まで炎症が広がる事があります。
そういった時に口が開かないといった症状が出る事があります。
親知らずが原因で口が開かない場合は
口が開かない状態を開口障害と呼びますが、
開口障害の原因が親知らずによる炎症の場合は
速やかに炎症を抑える消炎処置を取る必要があります。
抗生物質の投与によって感染と炎症が収まってくる場合は良いのですが、
開口障害がみられるくらい炎症が波及している場合は
抗生物質の投与だけでは炎症を抑える処置が追い付かない事もしばしばあります。
そのため、そのような強い感染症状や炎症が認められる場合には
腫れた部位をメスで切って速やかに膿を排出する事が必要になる場合もあります。
膿を切って出す排膿処置の判断が遅れると炎症がさらに波及して
状態がさらに悪化していく事もあります。
そのため、開口障害が認められるのに加えて
親知らずの周囲に強い腫れと膿の停滞を認める場合は
抗生物質の投与よりも膿を出して炎症を抑えていく消炎処置が最重要になる場合もあります。
炎症が落ち着いたら
開口障害が認められるくらい強い感染と炎症を起こした親知らずはやはり後々にも同じ症状を繰り返すおそれがあります。
そのため、そのような強い症状が出た親知らずに関しては
消炎処置と感染が落ち着いた段階で早めに抜歯をしていく事も大切になります。
一時的に落ち着いた場合に様子を見るといった事を選択する場合もありますが、
元々の原因が親知らずである場合は
同様な症状が再び出る可能性が高くなってくるので
落ち着き次第抜歯を計画していく事も大切となってきます。
強い感染と炎症が認められる最中には抜歯を行う事は不可能なので
そういった落ち着いたタイミングを見計らって
思い切って親知らずを抜歯していく事もリスク管理としては大切となってくるのです。
親知らずを抜く際の判断としてはその親知らずが
どのくらい今後に影響を及ぼしてくるかを判断した上で決定していく事が大切となるので
そういった重い症状を引き起こす可能性のある親知らずの場合は
抜歯をした方がメリットが多い事もしばしばあります。
今池からすぐの阿部歯科では院長、副院長ともに口腔外科で長く経験を積んでいますので親知らずが腫れたなど不安な事がある場合はご相談ください。