親知らずを抜いた後に抜歯した穴がどれくらいで塞がるかを
気にする患者さんがしばしばいますが
そのような心配は親知らずを抜いた後にはやはりつきものとなります。
親知らずを抜いた後の穴の塞がり方
親知らずは通常では抜歯してからおおよそ1か月半から2か月ほどかけてゆっくりと塞がっていきます。
治癒が順調に進んだ場合は、そのような経過で抜歯したら穴が塞がっていくのですが、
抜歯後感染やドライソケットといった抜歯後の偶発症が起きた場合には
治癒が遅れることがあります。
抜歯後感染症の場合は、抜歯窩の消毒をしたり
抗生物質を投与したりして感染が治り次第治癒が開始していきます。
一方でドライソケットの場合は、治癒自体が遅れているため
他の偶発症に比べて抜歯窩が埋まるのが遅くなる傾向にあります。
抜歯した穴がなかなか塞がらない場合
抜歯した穴が感染もなくドライソケットもないにも関わらず、
穴がなかなか塞がらない場合があります。
そういった際に抜歯した穴に不良肉芽と呼ばれる組織が存在する事もあります。
不良肉芽があると治癒が遅れるため
そのような際には不良肉芽の掻把をすることがあります。
特に問題がない場合でも抜歯したら
穴がへこんだままでなかなか穴が平らになってこない事もあります。
そういった際には、
へこんだ穴の部分に汚れがたまって感染が起きてこないように清潔にするようにするといった事が大切となります 。
縫合すると抜歯した穴は早く塞がるのか
親知らずを抜歯した後に、縫合する場合としない場合がありますが、
切開を伴う抜歯をした際には基本的には縫合をします。
切り口を縫い合わせるといった意味で抜歯をした穴が早く塞がる手助けとなりますので、
そういった際には方法によって抜歯した穴の塞がりが良くなる事もあります。
しかし、切開を伴わない状態で縫合をした際には
傷口が繋がることがないので縫合自体は穴がふさがる手助けとはなりませんが
血餅が残りかさぶたができやすいといった事に関連しているが良くなるという場合もあります。
そのため、症例によっては縫合する事によって抜歯窩の治癒の促進をすることもあります。
しかし、一方で縫合糸による感染が起きることもあるため
一概に縫合をする事で必ずしも治癒が促進されるというわけではありません。
縫合をすることによって血餅がたまりやすくなるものの
腫れといった痛みが出やすくなる事で炎症も強くなり治癒が遅れることもあるため、
それぞれの状態に合わせて決定をしていく必要があります。
阿部歯科では千種区にとどまらず市内の様々な地域から多くの患者さんが親知らずの相談にみえているため、親知らずに心配事がある場合はお気軽にご来院ください。