親知らずの抜歯や歯周病治療なら千種区の当院まで

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2020年5月アーカイブ

親知らずの抜歯をする際に歯の根を残す事があります。

抜歯の際に歯根の一部が折れて残ったり

またはあえて初めから残すといった状態まで様々です。

 

歯根を残す場合

親知らずの抜歯の基本は歯根も含めて全て抜歯を行う事ですが、

抜歯の際に歯根が折れる事もあります。

そういった場合でも残った歯根を取り除きますが

歯根が下歯槽管に入っていたりまたは近かったり、骨と癒着しているなど

歯根を取り除く上で取り除く事自体がリスクとなる場合は

あえて取り除かない場合があります。

 

特に残った歯根を取り除く事が下歯槽神経へのダメージを予測させ

親知らずの神経自体には感染が起きていない場合は

歯根を残す事よりも取り除くこと事の方がリスクとして上昇する可能性があるので

そういった場合は必要に応じて歯根を残す事があります。

 

最初から歯根を残す場合

歯根を抜く事が明らかに下歯槽神経にダメージを与える事が予想されたり

歯根が硬い骨に強固に囲まれている場合といった

歯根を取り除く上で様々なリスクとなる事が初めから予想される場合

歯根を取り除かずに歯冠だけを取り除くコロネクトミーを選択する事があります。

 

コロネクトミーの場合は最初の抜歯計画の時点から歯根を残す事が決まっており

基本的に術中に歯根を残すか取り除くかは決定はしません。

コロネクトミーを行った際は歯冠と歯根の断面が抜歯窩に露出するため

その部位での治癒が遅れる事があります。

 

通常だと骨面に沿って血餅が形成されてその部位に結合組織の新生が起きて次第に治癒をしていきますが

コロネクトミーを行った歯の断面では血餅の形成や組織の新生がなかなかできずに

抜歯窩がなかなか埋まらない事もあります。

そういった場合でも基礎疾患など特別な理由がなければ

次第に回りから組織が増生していき抜歯窩が埋まっていく事となります。

 

ただし、抜歯窩に汚れがたまり続けると

抜歯窩が感染を起こす事もあり

抜歯後の感染を起こした場合はさらに治癒が遅れる事もあります。

 

基本的には親知らずの抜歯では歯根も含めて全て抜歯を行うのですが、

様々なリスクや要素を総合して歯根を全て取り除く事がベストな選択肢なのかという事を判断していく事も大切となります。

 

歯根を残した後に歯根の位置が変わり再度歯根に対して抜歯の手技を行う2回法という手技もありますが、歯根が残った状態で問題なく経過している場合はそのままの状態にしておく事もあります。

どの方法が必ずベストというわけではなく親知らずの状態に合わせた治療法の選択が大切となってくるのです。

池下の阿部歯科では親知らずの抜歯に関する様々な情報をお届けしています。

 

虫歯になって歯の神経が感染した際に根管内が虫歯になり

根管内カリエスという状態になる事があります。

根管内カリエスでは歯の外側ではなく内側が虫歯になっている状態です。

 

根管内カリエスは治癒が難しくなる

歯の神経が感染して処置をする際に

感染物質を取り除いて治癒をさせる必要がありますが、

根管内カリエスの状態では歯の内側の根管内に感染巣がある事になります。

歯根の象牙質には象牙細管という細かい管が走っており

その中に細菌が入ると取り除くのに

物理的に取り出すか化学的に消毒するかをしていく事となります。

 

根管内カリエスでは内側の象牙質が虫歯になって感染巣をつくると共に

象牙細管にも細菌が侵入しているため

どれだけこの根管内にできた虫歯を取り除くかが焦点になりますが、

虫歯になって溶けた象牙質は無機質を失いコラーゲン線維などが残っている状態なので

虫歯の進行具合によっては歯根内がドロドロに溶けてしまっている場合もあります。

 

このような根管内が虫歯になって象牙細管に細菌が侵入するという状態や

歯根内がドロドロに溶けてしまっている状態は

歯の根の中を掃除する上で感染巣を取り除く障壁となるため

根管内カリエスの状態では予後が不良になると言われています。

 

根管内カリエスになった歯は残す?

根管内カリエスになった歯は予後不良になるといわれていますが、

それでも症状がおちついており支えとして使える場合もあります。

歯が内側からドロドロに溶けて歯管内の壁がペラペラになってしまっているような場合は

歯の支えにできない事もしばしばありますが、

歯管内が慢性う蝕の状態で硬組織がある程度しっかりしていて

なおかつ症状が落ち着いている場合には

可能な限り感染巣を取り除いて歯を残すという選択肢を選ぶ場合もあります。

 

一方で根管内カリエスの状態で感染巣を取り除く事が難しく

膿が出たり腫れたりといった症状がいつまでも続く場合は

症状が慢性化して固定してしまう前に抜歯を選択する場合もあります。

 

根管内の感染は感染を取り除く事で症状を落ち着かせる事を目指しますが

このような根管内カリエスといった感染巣を取り除く事自体が難しくなっている場合は

可能な限り感染巣の除去と消毒を行いその上で症状がどれくらい落ち着くかを確認していく必要があります。

 

症状が慢性的に持続する場合は歯槽骨自体を溶かし続ける事もあるため、

どのような選択肢を選んでいくかを考えながら治療をすすめていく事も大切となります。

千種区の阿部歯科では親知らずの抜歯以外にも様々な治療に対応していますのでお気軽にご質問ください。

小臼歯には中心結節という突起が現れる事があります。

この中心結節はしばしば尖ったような突起のような状態をしていますが、

この中心結節がある事自体は問題ありません。

しかし中心結節があるかどうかには注意しておかないといけない点も存在します。

 

中心結節で噛む小臼歯

小臼歯に中心結節が現れた場合はこの中心結節の部位で歯が噛み合う事が多くあります。

中心結節は小臼歯の嚙み合わせの真ん中に近い位置に現れ

歯と歯を噛んだ時にこの部位で噛み合う事になります。

この中心結節の中には歯髄の一部が含まれている事もあります。

 

そのため、中心結節が噛み合っている際に摩耗してきたり

または折れてしまったりする事がありそれによって症状が出る事もあります。

 

中心結節が摩耗したり折れたりした際に象牙質が露出すると

知覚過敏のような冷たいものや熱いものにしみたりする症状が出る事があり

折れた際に歯髄が露出する場合には歯の神経が口腔内の感染にさらされるようになる事もあります。

小臼歯の中心結節自体には問題はないのですが

中心結節の摩耗や破折によって偶発的に起きてくる可能性のある症状には注意を払う事が大切となってきます。

 

中心結節の注意

突然に折れたりする可能性のある中心結節に関しては経過を見ていく事が大切となります。

特に急に中心結節が折れた際にはどのような場所で折れるかも分からないため

折れる事が予想される場合はあらかじめ折れにくいように形を修正するというのも一つの方法となります。

 

さらに中心結節が折れて歯髄が出てしまった場合にそのまま歯の神経まで感染がすすむと

中心結節の破折によって歯の神経の治療をしないといけないという場合もあります。

中心結節があれば必ず摩耗や破折が起きるというわけではありませんが

中心結節の中が

エナメル質だけなのか

エナメル質と象牙質をふくんでいるのか

エナメル質と象牙質に加えて歯髄組織もふくんでいるのか

といった状態によっても破折した際のリスクが変わってくる事となります。

 

エナメル質だけで中心結節が構成されている場合は折れたとしても知覚過敏や神経の症状が出る確率が減るものの

歯髄組織を含んでいる場合には破折の際に神経の一部がむき出しになってしまうといった状態を引き起こす事もあります。

 

そのため、小臼歯に中心結節が確認できる場合には中心結節が折れそうか、またはすでに折れているのか、症状は出る可能性があるのか、中心結節の破折によって症状が出ているのかといった様々な事を確認していく事が大切となります。

 

千種区の阿部歯科では親知らずの抜歯のだけの情報にとどまらず歯の治療に関わる様々な情報を幅広くお届けしています。

抜歯をする際に手技を難しくする要素に骨性癒着(アンキローシス)の存在があります。

骨性癒着とは歯が骨に癒着して一体化している状態ですが、

この状態になっていると抜歯の難易度が上がります。

 

骨性癒着の見分け方

骨性癒着は炎症や外傷などさまざまな理由で起きる可能性がありますが、

共通して確認できるのは骨と歯の境界がなく一体化しているという点です。

この状態になると歯は動く事がなく骨とがっちりとついている状態にあります。

骨改造によって歯根が置換性吸収を受けると同時に

骨へと置き換わる事でこのような状態になります。

 

骨性癒着の状態では歯根膜が失われているので歯と骨の間に歯根膜腔が確認できず

レントゲンで骨と歯の境界もあいまいな状態として確認できます。

歯根膜が一部残っている場合もあり

そのような場合は歯根膜腔の連続性を確認すると共に白線や骨硬化像など

様々な所見を確認して骨性癒着しているかを確認します。

 

しかし、その中でもやはり歯根膜腔の連続性を確認するという事が

骨性癒着の可能性を予測する上で大切となります。

 

骨性癒着している場合の抜歯

骨性癒着している場合は歯と骨が一塊となっているため

抜歯をしようとする際に歯が動きません。

ヘーベルや鉗子をかけて歯を動かそうとしてもびくともせず

逆に骨性癒着が疑われる場合は、

抜歯の手技を開始する際に歯が動くかどうかという事を確認する事が大切となります。

 

歯が少しでも動く場合は骨性癒着をしていないと判断できますが

歯が全く動く事がない場合は抜歯手技前に骨性癒着が疑われる場合は

骨性癒着している歯に対する抜歯手技へと手順を変える必要があります。

 

骨性癒着した歯の抜歯

骨性癒着している歯では通常の抜歯のように

歯を動かして抜歯しようとしても抜けてこないので

骨性癒着をしている部位を削除して削り取るようにして抜歯をする必要があります。

 

そのため、骨性癒着していると判断したら

ただちに癒着部位の切削を開始して抜歯をすすめていく必要があります。

 

骨性癒着している部位が削除できれば通常の抜歯のように歯を抜く事ができる場合もありますが、

歯根が全体的に骨性癒着している場合はほとんど削り取るようにして抜歯してこないといけない場合もあります。

 

歯と骨の境界があいまいな場合は不必要に骨を削って骨髄を痛めてしまう場合もあるため、

必要な分のみを削除して抜歯を行うようにする事が大切となります。

基本的には感染源となる部位を取り除く事が必要となるため、

骨性癒着している歯で必要以上に削除を行うという場合は治癒が遅れる事もあるため注意が必要となります。

 

今池からすぐの阿部歯科では一般歯科治療に加えて口腔外科に関する治療にも対応しています。

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