親知らずの抜歯や歯周病治療なら千種区の当院まで

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2020年6月アーカイブ

虫歯などで歯の頭である歯冠が崩壊したりして感染源になっている場合に

抜歯を選択する事がありますが、

歯を抜かない事によるメリットというのも存在します。

 

歯を抜かない事によるメリット

感染源を取り除くという意味で抜歯を行う場合

その歯によってふたたび感染が起きてこないというメリットがありますが、

一方で抜歯を選択しなかった場合にもメリットは存在します。

 

感染原となっている歯があるものの、

その歯の感染がある程度コントロールできている場合に例え歯の冠を作れないくらい崩壊していても

歯を残す場合があります。

その際には歯の中に再び感染が起きないように根面板といった蓋をする事がありますが、

この根面板自体には物を噛む能力はありません

しかし、歯の根だけでも残す事で歯槽骨の吸収が穏やかになるというメリットもあります。

 

骨は通常歯が噛み合う力を受ける事で骨の吸収が抑えられていますが、

歯が失われる事によってその刺激がなくなり骨の吸収がすすむ事があります。

そういった際に歯の根だけでも残しておくとその根を通じていくらかの刺激が加わって歯槽骨の吸収が穏やかになる事があるのです。

 

歯の根を残す事で逆に骨の吸収が強くすすむ事がある

一方で歯の根を残す事で逆に歯槽骨の吸収が強く進んでしまう事もあります。

その状態とは感染がコントロールできておらず歯根を残す事で炎症が持続している場合です。

炎症が持続する事によって破骨細胞が活性化されて骨の吸収がすすみ

歯根の周りがどんどん溶けていく状態です。

 

歯根からの刺激を受けて歯槽骨の吸収がおだやかになるという状態は

あくまでも感染がコントロールされていて炎症が起きていない状態に限っており、

歯根が原因となって炎症が起きている場合はデメリットが多くなってしまいます。

つまり、歯根から受ける刺激による骨の吸収抑制よりも炎症による骨の吸収が上回ってしまい

歯根を残した事によって歯槽骨が吸収をつづけてしまうといった状態です。

 

歯根を残す場合には適応を考えて

そのような事情から単純に歯根を残す事自体が良いというわけではなく

逆に感染原となる歯根を早めに除去した方が歯槽骨の不必要な吸収を抑えられる事もあるのです。

歯根を残すかどうかはそれぞれの感染の状態にもよりますが、

やはり患者さんの希望という点も大きくなります。

そのため、歯根を残した場合にどのようなメリットやデメリットがあるかを確認した上でどのような処置を取っていくのかを決める事が大切となります。

池下の阿部歯科では院長と副院長共に感染や炎症について知見も深く、口腔外科での経験も長いため親知らずなどでお悩みの場合はぜひご来院ください。

 

親知らずが腫れたなど様々な理由で抜歯を希望する患者さんがいますが、

親知らずの抜歯に緊急性はあるのでしょうか?

親知らずが痛いといった状態は早急に対処をする必要がありますが

一方でその原因の除去に関しては

どれくらい早急に対処しないといけないかという疑問が患者さんにはあるかもしれません。

 

痛みが出た親知らずはすぐに抜かないといけない?

腫れや痛みといった状態が出た場合は

その原因となった親知らずの対処をする事が根本的な対処法となりますが、

一方でどれくらいの時期にその対処をしないといけないのかという

治療の時期的な問題も存在します。

 

例えば、すぐに何か大切な用事がある場合

その用事があるから痛くならないように抜歯をするというケースと

その用事があるから用事がすんでから抜歯をするケースという

状況が似かよっているのに全く逆の状態になる事があります。

 

具体的には

来週旅行に行くから旅行から帰ってきてから抜歯をしたいというケースと

来週旅行に行くから旅行中に痛みが出たら嫌なので抜歯をしたいというケースという

状態です。

 

これらの状態ですが、

抜歯をした後には傷ができますので

腫れや痛みが抗菌薬や消毒による感染コントロールでできる場合は

旅行中に抜歯後の痛みが出る事を注意して旅行が終わったら抜歯を計画する

といった治療方針が取られたりします。

 

しかし一方で

顔が腫れるくらい親知らずの感染が強くなり

口を開けているのも難しいといった場合は感染のコントロールが難しい場合もあります

腫れが強い状態で抜歯をすると逆に炎症が波及して

症状自体は一時期に悪化して治癒が遅れる事もあるので

急性期にある炎症に関しては抜歯ではなく、切開排膿といった炎症を取り除く消炎処置が選択されます。

 

親知らずを抜く時期は?

腫れや痛みといった状態が出た親知らずの抜歯の時期は

休みの前などある程度安静にできる時期がベストとなりますが、

時期的に難しいといった場合もあります。

そういった際には抜歯という処置自体ではなく

痛みや腫れといった症状に注目してその痛みや腫れを取り除く事が最優先事項になります。

そのため、

親知らずという痛みや腫れを起こしている原因を取り除く事も大切となりますが、

まずは最優先事項として痛みや腫れを取り除くという事を考えると

抜歯が難しい時期には消炎処置を緊急性のある処置と判断して

親知らずの抜歯は炎症が落ち着いたら行うといった治療計画をたてていく事もあります。

 

千種区の阿部歯科では院長と副院長共に親知らずの抜歯に対して多くの経験を持っておりますので親知らずの心配がある場合はぜひご相談ください。

歯は歯槽骨とよばれる歯に植わる事でしっかりと支えられています。

しかし何らかの理由で歯槽骨が溶けてくると歯をうまく支える事がむつかしくなり

時には歯が抜けてしまったりといった事が起きる事もあります。

 

炎症によって溶ける歯槽骨

歯を支える骨である歯槽骨は炎症によって溶けていきます。

炎症の理由は様々で

歯周病

嚢胞の感染

顎骨内の感染巣

などさまざまな理由があります。

これらに共通しているのは炎症が起きているという事で

炎症が起きる事で骨を溶かす細胞である破骨細胞が活性化しそれによって

歯槽骨が溶かされる事となります。

 

歯周病に対しては歯肉の周りが細菌感染によって炎症を起こし

それによって歯槽骨が吸収されるといった状況で

嚢胞や顎骨内の感染巣においても感染によって炎症が起こされ

それによって活性化した破骨細胞によって骨が溶かされるという状況が起きています。

 

炎症を抑える事が骨の吸収を抑える事に繋がる

細菌感染といった状態が起きた場合に歯槽骨が溶かされていくこととなりますが、

細菌自体が骨を溶かす事はありません

あくまでも細菌感染によって体の免疫細胞が反応して

それによって炎症を介して破骨細胞が活性化をして骨を溶かすという段階を踏んだメカニズムで歯槽骨は溶けていく事となります。

 

そのため、この炎症をコントロールするという事が

結果的に歯槽骨の吸収をコントロールするという事になります。

炎症をコントロールするためには炎症を起こす原因となった細菌感染といった感染を取り除くと共に

過剰に炎症が起きている場合は炎症自体をうまく制御できるようになると歯槽骨の過剰な吸収を抑制する事ができます。

 

炎症自体は細菌といった外敵に対する対抗措置なため

炎症自体、つまり免疫反応自体をなくすという事は逆に問題が出てきますが

炎症を適切な程度にコントロールするという事は大切な事となります。

過剰に炎症が強くなる事で腫れや痛み、歯槽骨の吸収といった副作用的な状態が起きている部分もあります。

千種区の阿部歯科では院長と副院長共に細菌感染に対する炎症への対応には長年の経験を持っており、

感染巣の細菌に対する対処をすると共に必要に応じて炎症に対しても適時対応をしていく事の重要性に注意を払っています。

 

炎症が起きる事は良くないことなのか

炎症は外的に対する免疫細胞の反応の結果としておきますが、血管といった組織自体にも変化が加わり発赤したり腫れたり痛みが出たりといった状況が起きます。

これらは免疫細胞と組織が関わり合いながら炎症という状況を作り出していますが

外敵を排除する上での反応の結果生まれた状況でもあります。

そのため、過剰な炎症は痛みや腫れといった苦痛を引き起こすものの

炎症自体は感染に対する対抗措置としてなくてはならない存在でもあります。

このような感染と炎症のメカニズムは親知らずが腫れる場合でも同様に起こっており、親知らずが腫れるという状態は言い換えれば細菌感染によって起きた免疫反応の結果とも言えます。

炎症によって骨が溶けて歯がグラグラして抜ける場合も親知らずが腫れる場合も実は似たような状況が関連しているのです。

今池からすぐの阿部歯科です。今回は親知らずなどの抜歯した歯がその後どのように処理されるかについてお話しようと思います。

抜歯を行った後に歯が残りますがこの歯はどのように処理されていくのでしょうか?

親知らずの抜歯や乳歯の抜歯などを行った際に

歯の形が奇麗に残っている場合は患者さんに持って帰るかを確認します。

抜歯した後の歯を消毒した上で袋につつんで本人にお返しするのですが

親知らずが横に寝ているといった場合は歯を分割してバラバラにするので

形としては奇麗に残ってない事もしばしばなので基本的には医院で処理する事となります。

 

抜いた歯のその後

患者さんに抜歯した歯を返却した場合や歯を分割してバラバラにした場合の他に

歯の形が奇麗に残っているものの医院で処理するといった場合に歯を消毒して保管する事があります。

現在では医療廃棄物として歯を処理していく事になるのですが、

医院によっては抜歯した歯を保管する事があり、

歯学部の学生の時にそのような抜去歯牙をもらうために歯医者さんを訪ねてもらう事があります。

 

歯学部の学生が抜歯された歯をもらう理由は実習で本物の歯を使って歯を削る練習をするためです

今では歯に似せたプラスチック製の歯を使って虫歯の除去や歯の形成などの訓練を積むことが多くなっていますが、

本物の歯を使って歯学部で虫歯を削る練習や形成の練習といった事も行われます。

本物の歯を使う場合は消毒が確実に行われている事が大切ですが

歯の解剖学的な構造や虫歯になっている位置など実際の治療に近い状態で訓練を積む事ができます。

 

段々変わる治療の実習

昔から実際の抜歯牙を石膏に植えて治療の練習をするといった訓練は長い事行われてきましたが、

時代の移り変わりと共に人工的に作った歯シミュレーター上で治療の訓練を行うといった事も増えてきました。

実際に私が歯学部の学生だった時にも本物の抜歯した歯を使って練習するよりも

プラスチック製の人工的に作られた歯の模型を使って実習を受ける事の方が多くありました。

今から15年以上も前の時でもすでに本物の歯を使って実習を行う事が減りつつあった状態です。

 

しかし、現在でも抜歯した歯を廃棄せずに消毒して保管している医院はしばしばあるため、

プラスチック製の歯とは違った目的で保管がされています。

 

基本的に抜歯した歯は医療廃棄物として処理しますが

そういった理由から一部の歯医者さん、

特に年配の歯医者さんでは抜歯した後の歯を保管している事もあるのです。

 

今のプラスチック製の歯がなかった昔の習慣なのかもしれませんが

現在では歯により近い感触を持った模擬の歯が作られるようになってきたので

このような抜歯した歯を保管するという医院も段々と減ってきています。

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