親知らずの抜歯や歯周病治療なら千種区の当院まで

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歯は歯槽骨とよばれる歯に植わる事でしっかりと支えられています。

しかし何らかの理由で歯槽骨が溶けてくると歯をうまく支える事がむつかしくなり

時には歯が抜けてしまったりといった事が起きる事もあります。

 

炎症によって溶ける歯槽骨

歯を支える骨である歯槽骨は炎症によって溶けていきます。

炎症の理由は様々で

歯周病

嚢胞の感染

顎骨内の感染巣

などさまざまな理由があります。

これらに共通しているのは炎症が起きているという事で

炎症が起きる事で骨を溶かす細胞である破骨細胞が活性化しそれによって

歯槽骨が溶かされる事となります。

 

歯周病に対しては歯肉の周りが細菌感染によって炎症を起こし

それによって歯槽骨が吸収されるといった状況で

嚢胞や顎骨内の感染巣においても感染によって炎症が起こされ

それによって活性化した破骨細胞によって骨が溶かされるという状況が起きています。

 

炎症を抑える事が骨の吸収を抑える事に繋がる

細菌感染といった状態が起きた場合に歯槽骨が溶かされていくこととなりますが、

細菌自体が骨を溶かす事はありません

あくまでも細菌感染によって体の免疫細胞が反応して

それによって炎症を介して破骨細胞が活性化をして骨を溶かすという段階を踏んだメカニズムで歯槽骨は溶けていく事となります。

 

そのため、この炎症をコントロールするという事が

結果的に歯槽骨の吸収をコントロールするという事になります。

炎症をコントロールするためには炎症を起こす原因となった細菌感染といった感染を取り除くと共に

過剰に炎症が起きている場合は炎症自体をうまく制御できるようになると歯槽骨の過剰な吸収を抑制する事ができます。

 

炎症自体は細菌といった外敵に対する対抗措置なため

炎症自体、つまり免疫反応自体をなくすという事は逆に問題が出てきますが

炎症を適切な程度にコントロールするという事は大切な事となります。

過剰に炎症が強くなる事で腫れや痛み、歯槽骨の吸収といった副作用的な状態が起きている部分もあります。

千種区の阿部歯科では院長と副院長共に細菌感染に対する炎症への対応には長年の経験を持っており、

感染巣の細菌に対する対処をすると共に必要に応じて炎症に対しても適時対応をしていく事の重要性に注意を払っています。

 

炎症が起きる事は良くないことなのか

炎症は外的に対する免疫細胞の反応の結果としておきますが、血管といった組織自体にも変化が加わり発赤したり腫れたり痛みが出たりといった状況が起きます。

これらは免疫細胞と組織が関わり合いながら炎症という状況を作り出していますが

外敵を排除する上での反応の結果生まれた状況でもあります。

そのため、過剰な炎症は痛みや腫れといった苦痛を引き起こすものの

炎症自体は感染に対する対抗措置としてなくてはならない存在でもあります。

このような感染と炎症のメカニズムは親知らずが腫れる場合でも同様に起こっており、親知らずが腫れるという状態は言い換えれば細菌感染によって起きた免疫反応の結果とも言えます。

炎症によって骨が溶けて歯がグラグラして抜ける場合も親知らずが腫れる場合も実は似たような状況が関連しているのです。

今池からすぐの阿部歯科です。今回は親知らずなどの抜歯した歯がその後どのように処理されるかについてお話しようと思います。

抜歯を行った後に歯が残りますがこの歯はどのように処理されていくのでしょうか?

親知らずの抜歯や乳歯の抜歯などを行った際に

歯の形が奇麗に残っている場合は患者さんに持って帰るかを確認します。

抜歯した後の歯を消毒した上で袋につつんで本人にお返しするのですが

親知らずが横に寝ているといった場合は歯を分割してバラバラにするので

形としては奇麗に残ってない事もしばしばなので基本的には医院で処理する事となります。

 

抜いた歯のその後

患者さんに抜歯した歯を返却した場合や歯を分割してバラバラにした場合の他に

歯の形が奇麗に残っているものの医院で処理するといった場合に歯を消毒して保管する事があります。

現在では医療廃棄物として歯を処理していく事になるのですが、

医院によっては抜歯した歯を保管する事があり、

歯学部の学生の時にそのような抜去歯牙をもらうために歯医者さんを訪ねてもらう事があります。

 

歯学部の学生が抜歯された歯をもらう理由は実習で本物の歯を使って歯を削る練習をするためです

今では歯に似せたプラスチック製の歯を使って虫歯の除去や歯の形成などの訓練を積むことが多くなっていますが、

本物の歯を使って歯学部で虫歯を削る練習や形成の練習といった事も行われます。

本物の歯を使う場合は消毒が確実に行われている事が大切ですが

歯の解剖学的な構造や虫歯になっている位置など実際の治療に近い状態で訓練を積む事ができます。

 

段々変わる治療の実習

昔から実際の抜歯牙を石膏に植えて治療の練習をするといった訓練は長い事行われてきましたが、

時代の移り変わりと共に人工的に作った歯シミュレーター上で治療の訓練を行うといった事も増えてきました。

実際に私が歯学部の学生だった時にも本物の抜歯した歯を使って練習するよりも

プラスチック製の人工的に作られた歯の模型を使って実習を受ける事の方が多くありました。

今から15年以上も前の時でもすでに本物の歯を使って実習を行う事が減りつつあった状態です。

 

しかし、現在でも抜歯した歯を廃棄せずに消毒して保管している医院はしばしばあるため、

プラスチック製の歯とは違った目的で保管がされています。

 

基本的に抜歯した歯は医療廃棄物として処理しますが

そういった理由から一部の歯医者さん、

特に年配の歯医者さんでは抜歯した後の歯を保管している事もあるのです。

 

今のプラスチック製の歯がなかった昔の習慣なのかもしれませんが

現在では歯により近い感触を持った模擬の歯が作られるようになってきたので

このような抜歯した歯を保管するという医院も段々と減ってきています。

虫歯になって歯の神経が感染した際に根管内が虫歯になり

根管内カリエスという状態になる事があります。

根管内カリエスでは歯の外側ではなく内側が虫歯になっている状態です。

 

根管内カリエスは治癒が難しくなる

歯の神経が感染して処置をする際に

感染物質を取り除いて治癒をさせる必要がありますが、

根管内カリエスの状態では歯の内側の根管内に感染巣がある事になります。

歯根の象牙質には象牙細管という細かい管が走っており

その中に細菌が入ると取り除くのに

物理的に取り出すか化学的に消毒するかをしていく事となります。

 

根管内カリエスでは内側の象牙質が虫歯になって感染巣をつくると共に

象牙細管にも細菌が侵入しているため

どれだけこの根管内にできた虫歯を取り除くかが焦点になりますが、

虫歯になって溶けた象牙質は無機質を失いコラーゲン線維などが残っている状態なので

虫歯の進行具合によっては歯根内がドロドロに溶けてしまっている場合もあります。

 

このような根管内が虫歯になって象牙細管に細菌が侵入するという状態や

歯根内がドロドロに溶けてしまっている状態は

歯の根の中を掃除する上で感染巣を取り除く障壁となるため

根管内カリエスの状態では予後が不良になると言われています。

 

根管内カリエスになった歯は残す?

根管内カリエスになった歯は予後不良になるといわれていますが、

それでも症状がおちついており支えとして使える場合もあります。

歯が内側からドロドロに溶けて歯管内の壁がペラペラになってしまっているような場合は

歯の支えにできない事もしばしばありますが、

歯管内が慢性う蝕の状態で硬組織がある程度しっかりしていて

なおかつ症状が落ち着いている場合には

可能な限り感染巣を取り除いて歯を残すという選択肢を選ぶ場合もあります。

 

一方で根管内カリエスの状態で感染巣を取り除く事が難しく

膿が出たり腫れたりといった症状がいつまでも続く場合は

症状が慢性化して固定してしまう前に抜歯を選択する場合もあります。

 

根管内の感染は感染を取り除く事で症状を落ち着かせる事を目指しますが

このような根管内カリエスといった感染巣を取り除く事自体が難しくなっている場合は

可能な限り感染巣の除去と消毒を行いその上で症状がどれくらい落ち着くかを確認していく必要があります。

 

症状が慢性的に持続する場合は歯槽骨自体を溶かし続ける事もあるため、

どのような選択肢を選んでいくかを考えながら治療をすすめていく事も大切となります。

千種区の阿部歯科では親知らずの抜歯以外にも様々な治療に対応していますのでお気軽にご質問ください。

小臼歯には中心結節という突起が現れる事があります。

この中心結節はしばしば尖ったような突起のような状態をしていますが、

この中心結節がある事自体は問題ありません。

しかし中心結節があるかどうかには注意しておかないといけない点も存在します。

 

中心結節で噛む小臼歯

小臼歯に中心結節が現れた場合はこの中心結節の部位で歯が噛み合う事が多くあります。

中心結節は小臼歯の嚙み合わせの真ん中に近い位置に現れ

歯と歯を噛んだ時にこの部位で噛み合う事になります。

この中心結節の中には歯髄の一部が含まれている事もあります。

 

そのため、中心結節が噛み合っている際に摩耗してきたり

または折れてしまったりする事がありそれによって症状が出る事もあります。

 

中心結節が摩耗したり折れたりした際に象牙質が露出すると

知覚過敏のような冷たいものや熱いものにしみたりする症状が出る事があり

折れた際に歯髄が露出する場合には歯の神経が口腔内の感染にさらされるようになる事もあります。

小臼歯の中心結節自体には問題はないのですが

中心結節の摩耗や破折によって偶発的に起きてくる可能性のある症状には注意を払う事が大切となってきます。

 

中心結節の注意

突然に折れたりする可能性のある中心結節に関しては経過を見ていく事が大切となります。

特に急に中心結節が折れた際にはどのような場所で折れるかも分からないため

折れる事が予想される場合はあらかじめ折れにくいように形を修正するというのも一つの方法となります。

 

さらに中心結節が折れて歯髄が出てしまった場合にそのまま歯の神経まで感染がすすむと

中心結節の破折によって歯の神経の治療をしないといけないという場合もあります。

中心結節があれば必ず摩耗や破折が起きるというわけではありませんが

中心結節の中が

エナメル質だけなのか

エナメル質と象牙質をふくんでいるのか

エナメル質と象牙質に加えて歯髄組織もふくんでいるのか

といった状態によっても破折した際のリスクが変わってくる事となります。

 

エナメル質だけで中心結節が構成されている場合は折れたとしても知覚過敏や神経の症状が出る確率が減るものの

歯髄組織を含んでいる場合には破折の際に神経の一部がむき出しになってしまうといった状態を引き起こす事もあります。

 

そのため、小臼歯に中心結節が確認できる場合には中心結節が折れそうか、またはすでに折れているのか、症状は出る可能性があるのか、中心結節の破折によって症状が出ているのかといった様々な事を確認していく事が大切となります。

 

千種区の阿部歯科では親知らずの抜歯のだけの情報にとどまらず歯の治療に関わる様々な情報を幅広くお届けしています。

抜歯をする際に手技を難しくする要素に骨性癒着(アンキローシス)の存在があります。

骨性癒着とは歯が骨に癒着して一体化している状態ですが、

この状態になっていると抜歯の難易度が上がります。

 

骨性癒着の見分け方

骨性癒着は炎症や外傷などさまざまな理由で起きる可能性がありますが、

共通して確認できるのは骨と歯の境界がなく一体化しているという点です。

この状態になると歯は動く事がなく骨とがっちりとついている状態にあります。

骨改造によって歯根が置換性吸収を受けると同時に

骨へと置き換わる事でこのような状態になります。

 

骨性癒着の状態では歯根膜が失われているので歯と骨の間に歯根膜腔が確認できず

レントゲンで骨と歯の境界もあいまいな状態として確認できます。

歯根膜が一部残っている場合もあり

そのような場合は歯根膜腔の連続性を確認すると共に白線や骨硬化像など

様々な所見を確認して骨性癒着しているかを確認します。

 

しかし、その中でもやはり歯根膜腔の連続性を確認するという事が

骨性癒着の可能性を予測する上で大切となります。

 

骨性癒着している場合の抜歯

骨性癒着している場合は歯と骨が一塊となっているため

抜歯をしようとする際に歯が動きません。

ヘーベルや鉗子をかけて歯を動かそうとしてもびくともせず

逆に骨性癒着が疑われる場合は、

抜歯の手技を開始する際に歯が動くかどうかという事を確認する事が大切となります。

 

歯が少しでも動く場合は骨性癒着をしていないと判断できますが

歯が全く動く事がない場合は抜歯手技前に骨性癒着が疑われる場合は

骨性癒着している歯に対する抜歯手技へと手順を変える必要があります。

 

骨性癒着した歯の抜歯

骨性癒着している歯では通常の抜歯のように

歯を動かして抜歯しようとしても抜けてこないので

骨性癒着をしている部位を削除して削り取るようにして抜歯をする必要があります。

 

そのため、骨性癒着していると判断したら

ただちに癒着部位の切削を開始して抜歯をすすめていく必要があります。

 

骨性癒着している部位が削除できれば通常の抜歯のように歯を抜く事ができる場合もありますが、

歯根が全体的に骨性癒着している場合はほとんど削り取るようにして抜歯してこないといけない場合もあります。

 

歯と骨の境界があいまいな場合は不必要に骨を削って骨髄を痛めてしまう場合もあるため、

必要な分のみを削除して抜歯を行うようにする事が大切となります。

基本的には感染源となる部位を取り除く事が必要となるため、

骨性癒着している歯で必要以上に削除を行うという場合は治癒が遅れる事もあるため注意が必要となります。

 

今池からすぐの阿部歯科では一般歯科治療に加えて口腔外科に関する治療にも対応しています。

親知らずの抜歯など抜歯をするタイミングは様々にありますが、

やはり痛みを感じたら抜歯をしようと決めて来院される患者さんも多くいます。

歯があまりにも痛いと抜いてしまいたいと考える事もあると思います。

池下の阿部歯科にも痛いので歯を抜けませんか?と受診される患者さんがしばしばおります。

しかし、痛みという点だけから抜歯を選択しない方がいいというケースもあります。

 

歯髄炎による痛みは基本的に抜歯の対象とならない

歯が痛む原因の一つに歯の神経が炎症をおこして激しい痛みを感じる場合があります。

歯髄炎と呼ばれる状況で歯髄の組織が強い炎症を起こす事で

時には夜も眠れないくらい痛みを感じる事があります。

 

そういった場合は痛み止めもなかなか効かずに

いっそのこと歯を抜いてしまいたいと考えるかもしれません。

しかし、実際には歯の神経が炎症を起こしているだけでは抜歯の対象とはならず

歯を保存できない理由

例えば歯が割れてそれを原因として歯髄炎が起きたなどの

歯を残せない理由に限って抜歯を選択する事があります。

 

しかし、通常の虫歯などを原因とする歯髄炎では

歯の神経の治療をする事で急速に痛みは和らぐので

そういった場合は抜歯の対象とはならずに歯内治療を行っていく事となります。

 

歯の神経の炎症によって起きた圧力の上昇が歯内治療を開始する事で

急激に圧力が緩和されて痛みが嘘のようにひいていく事もめずらしくありません。

そのように痛いからといって最初から抜歯を選択するという事は基本的にはなく、

まずはその原因を特定してすみやかに痛みの原因と痛み自体を取っていく事が大切となります。

 

歯の痛みで抜歯をする場合

歯が保存する事が難しい場合には痛みの原因となっている歯自体を抜歯するという選択肢を取る事があります。

しかし、強い感染や炎症がある状態でさらなる抜歯という組織のダメージを与えると

抜歯後に炎症がさらに強くなってしまう事があります。

そのため、強い感染と炎症がある場合はまずは炎症を抑えるという事を

最優先事項として治療をすすめていく事となります。

 

それでも排膿路の確保ために抜歯を行い排膿をするという選択肢を取った場合は

抗菌薬をしっかり効かせた上で抜歯をする事となります。

そういった当日に感染と炎症が強い状態で抜歯をする事は

菌血症や敗血症といったリスクを上げる事になるのであまり一般的には取られませんが

それでも中には可及的速やかに抜歯を行う必要があるといった状態にある場合もあります。

 

そのような状態で抜歯をする時は

術前の投薬と感染のコントロールの他

術後の感染のコントロールも大切となってきます。

感染が強い状態での抜歯は術後感染のリスクもあがるためそのような術後のコントロールもとても大切となってくるのです。

抜歯をする場合には様々な理由がありますが、

その中でも歯根嚢胞が治癒せず予後不良のため抜歯を選択する場合があります。

 

歯根嚢胞

歯根嚢胞とは歯の根の中が感染して感染根管となり

それによって根尖部などに嚢胞を形成した状態です。

歯根嚢胞では上皮性の組織が形成され袋のような形で嚢胞を形成します。

 

形成された嚢胞は多くが感染を伴い

腫れや痛みといった炎症の症状を示す事があります。

歯の根の治療では根管内の感染を取り除き治癒をさせますが

歯根嚢胞の場合は治癒の過程でこの上皮が問題となってきます。

 

組織内で形成された上皮がバリアーのような役割を果たしてしまい

治癒の妨げとなる他、上皮細胞自体が存在するという点にも問題が出ます。

そのため、歯根嚢胞を形成した感染根管の治療は難治性となるため

治癒が難しくなる要因のひとつとなります。

 

治療の方針

レントゲンや臨床症状から歯根嚢胞が疑われる場合は

その嚢胞の大きさにもよりますが根管治療を最初に試みる事が多くあります。

顎の形が変わるほど巨大になってしまった歯根嚢胞が認められる事もあり

そういった保存がかなり難しい場合や歯槽骨がほとんど吸収してしまって

根管治療自体が難しいといった場合は別となりますが、

治癒がのぞめる可能性がある場合は保存を行う事を目指す事が多いです。

 

他にも根管内治療を行った後に嚢胞だけを外科的に摘出したりといった

いくつかの治療を併用して歯を残していくといった手法を取る事もあります。

一概に歯根嚢胞ができたという状態だけで抜歯を行うのではなく、

その歯が保存可能かどうかとうい事を診断してどのような治療をすすめていくのかを決定してきます。

 

抜歯が選択された場合

嚢胞が非常に大きかったり歯槽骨の問題で保存が不可能となった場合

抜歯が選択される事がありますが、

その際には抜歯と共に嚢胞を摘出してくる必要があります。

 

抜歯をするとしばしば歯と一緒に嚢胞が付いて取れてきますが

上皮細胞が組織内に残ると再び嚢胞を形成する可能性もあるため

嚢胞が一塊にして取れてこなかった場合は

嚢胞壁を確認して歯槽骨内から摘出する必要があります。

 

歯根嚢胞の嚢胞壁は比較的しっかりしている事が多いので

歯槽骨から剥がすようにして摘出してくると奇麗な嚢胞の塊として取れてくる事が多くあります。

この手順は歯の大部分を残して根尖切除と嚢胞摘出を行う際にも共通しているので

摘出後は嚢胞壁が奇麗な塊となっているかを確認する事が大切となります。

 

千種区の歯医者の阿部歯科では口腔外科や親知らずの抜歯だけにとどまらず、歯周病治療や審美歯科など様々な治療を総合的に行っています。

前歯部が何らかの理由で割れてしまう事があります。

千種区の阿部歯科にも前歯が割れたという理由で受診される患者さんが多くいますが、その原因は様々です。

前歯の破折と呼ばれる状態ですが、

破折の仕方は歯の冠の一部が割れるものから

歯全体を通して根元まで割れるものと様々です。

 

その中でも歯の根元まで縦に割れてしまった前歯に関しては

保存する事が非常に難しくなります。

 

前歯の垂直性破折

前歯が縦に割れる事を垂直性破折と呼びますが

この状態は竹を割る様に真っ二つに歯が割れてしまっている状態です。

 

前歯の垂直性破折は前後方向に割れる場合と横方向に割れる場合がありますが

前歯の上と下の歯の当たり方の特徴から

前歯の垂直性破折では横方向に割れる事が多くなっています。

 

横方向に割れた場合は

レントゲンでもその破折線が写ることがむつかしく

臨床症状などから診断する事も少なくありません。

 

臨床症状から見る前歯の破折

前歯が割れると視診で確認できる場合は破折線があるかないかを診断できますが、

歯の頭に冠をのせている場合は

視診で確認できない事もあります。

 

その際に歯の周囲の一部だけが歯周ポケットが深くなっている。

歯の根の先端ではなく途中から膿を作り出している

などの症状が確認できる場合は

破折線の中にしみ込んだ細菌によって感染を起こし

その破折線にそって様々な症状を示している場合があります。

 

この様な場合は臨床診断から破折線を疑い

冠を一旦はずして視診で破折線を確認する事もあります。

しかし、破折が起きている場合でも

このような臨床症状が出てない事もあり

初期の状態では噛んだ時に痛いなどの症状のみで

歯周ポケットが一部だけ深くなっているなどの確認ができない事もあります。

 

前後方向に破折した場合

前歯の歯の噛み方の特徴から破折は横方向にしばしば起きますが、

前後方向に亀裂が入って割れる事もあります。

 

そのような際にはレントゲンで破折が確認できる事もあります。

しかし、破折初期の状態では

レントゲンに写るほどの破折の大きさになっていない場合もあり、

やはり最初には臨床診断で確認を行います。

 

レントゲンで破折が確認できるほど割れ方が大きくなっている場合は

繰り返す腫れや痛み、時には膿が出るなどの症状もすすんでいる事が多く、

歯を保存する事が難しくなってきます。

 

破折した後の処置

破折した歯に関しては大きくわけて

割れた一部を取り除いて修復する

抜歯を行う

経過観察を行う

になります。

 

破折した部分が限局的な場合で修復できる場合は、

破折片を取り除いて残りの部分を修復していきます。

一方で保存する事が難しい場合は抜歯の選択を行う場合もあり、

抜歯する決断がつかない場合は今後の経過を説明した上で経過観察を行う事もあります。

 

実際には破折と言っても様々な割れ方をするため

その状態を確認してどのような処置を行うかを決める事となります。

歯を磨く時にどうしても奥歯は磨きにくい事があると思います。

特に上顎の親知らずや下顎の親知らずは

歯肉の一部が歯にかぶっていたり

完全に歯が萌出していなくて磨き残しが出てしまったりと

位置に関する磨きにくさ以上に様々な要因があり、

それによって親知らずが虫歯になってしまうなど起きたりします。

 

しかし、例え親知らずが奇麗に生えていても

別の事情で親知らずが磨きにくいといった状態が起きる事もあります。

 

顎の筋突起が邪魔する上顎の親知らずの歯磨き

下顎の骨には顎を閉じるための筋肉が付着する筋突起という部分が存在します。

この部位から頭蓋骨の横側に付着する側頭筋

という筋肉が顎の骨を閉じる役割の一部を負担しています。

 

口を開けた状態ではこの下顎の筋突起という部分が

ちょうど上顎の親知らずのあたりの横側に来ます。

その事によって上顎の親知らずの横のスペースが狭くなります。

 

実際に指を上顎の親知らずの横にあてて口を開けると

指が親知らずと筋突起の骨で挟まれている様子が分かると思います。

この事によって口を開けた状態では上顎の親知らずの横側を

歯ブラシで磨くスペースが小さくなり

うまく歯ブラシがとどかないという状態が起きます。

 

上顎の親知らずは口を閉じ気味で磨く

では、どうやって上顎の親知らずを磨けばいいのかというと

歯ブラシを入れる際は口を開けて入れてき

歯の横の面を磨く時は口をやや閉じ気味にして磨く

という事をすれば歯ブラシを動かすスペースができて

うまく奥の方まで磨けるという事になります。

 

この歯磨きは上顎の親知らずに関する磨き方なので

下の親知らずの場合は口を閉じ気味にするかしないかは

あまり歯の横の面を磨く際には影響しません。

 

抜歯の際も口を閉じ気味にして抜歯する

歯ブラシと同様に

上顎の親知らずの抜歯をする際には

ヘーベルというマイナスドライバーのような道具を使って抜歯する際には

口を閉じ気味にして抜歯をしてくる事となります。

 

鉗子というペンチのようなもので歯をつかむ際は

口を開けた状態で抜くのですが、

ヘーベルを使う際には親知らずの歯の比較的横側からアクセスする事が多いので

歯ブラシと同様に道具を入れるスペースを確保するために

抜歯をする際には

ヘーベルを入れる時は口を開け気味にして

歯を抜く際には口を閉じ気味にして抜歯を行う

といったような手順を踏む事が多くなります。

 

このように親知らずの場所によっては

歯磨きの方法を工夫する事でより歯磨きをしやすくなるといった事もあるため、

特に虫歯になりやすい奥歯の親知らずには関しては

磨きにくくなっている場所を道具ややり方を変えて磨けるようにすると

より長く歯を持たせられるという事になります。

 

今池から5分の阿部歯科では親知らずの抜歯の情報だけではなくどのようにすれば虫歯になりにくくできるかといった情報もお伝えしています。

 

抜歯をする前に感染予防として

抗菌薬(抗生物質)を処方して

抗菌薬を効かせた上で抜歯をする事があります。

 

以前は抜歯前に抗菌薬を処方する事が慣例のようになっていましたが

今はどうでしょうか?

 

抜歯前投与は必要?

感染予防として抗菌薬を飲んで効かせた上で抜歯をする事で

抜歯後の感染の可能性を下げるという手順が以前は良く取られていました。

 

特に親知らずの抜歯など

前投与を行って、その上で親知らずの抜歯にのぞむといった手順で抜歯がされていましたが、

そのような前投与も現在ではあまり見られなくもなりました。

 

抜歯前の前投与が全くなくなったという訳ではなく

すでに強い感染がみとめられており、

その上で抜歯をする場合に感染を抑えるための抗菌薬の投与

という意味で処方を行い

その上で抜歯にのぞむ事もあります。

 

しかし、

感染も強くなく、

糖尿病といった易感染性の基礎疾患もない場合は

特に前投与という事をしなくなってきました。

 

抜歯後の処方は必要?

現在では

親知らずの抜歯をした後は、感染予防のために抗菌薬が処方されますが、

この抜歯後の抗菌薬の処方という点でも数十年後もしくは十数年後には変わるかもしれません。

それは、

現在の抗菌薬に対する耐性菌の問題で

世界的には抗菌薬の処方を減らそうという流れになっているからです。

抜歯後に関しても、感染予防として出されている抗菌薬ですが、

体力もあり感染が疑われない場合には抗菌薬を処方しなくなるという流れになっていくかもしれません。

 

現在では

抜歯前の前投与は減ってきていますが、

抜歯後の抗菌薬の処方はまだまだ通常通りされている状態です。

しかし、この流れも今後変わっていき

抜歯の際の抗菌薬の処方はごく限られた場合のみにしか行われないようになるかもしれません。

 

抜歯後に必要な薬は?

抜歯後に感染が起きる確率が低い場合でも

痛みに関してはコントロールする必要があります。

 

世界的に見ても、

抗菌薬の処方は減る傾向に向かっていますが、

痛みのコントロールのための鎮痛薬は通常通り使われています。

 

日本では抜歯後には多くは非ステロイド性抗炎症薬が処方されますが、

アレルギーがある人にはアセトアミノフェンといった別の鎮痛薬が処方されます。

 

抗菌薬、鎮痛薬といった処方の他に

同時に胃薬が出る事もありますが

必要ない方にはいらない部分もあるので胃薬に関しては

出す歯医者さんと

出さない歯医者さんで分かれます。

 

抗菌薬は必要を判断して出す流れに変わるのか

そういった事情から

今後十数年単位で抗菌薬に関しては

処方の流れが変わってくる可能性もあります。

 

断続的な抗菌薬の使用によって

耐性菌が増えるといった事が起きると

今は有効な抗菌薬でも今後使えなくなっていってしまうかもしれないからです。

 

そういった事から

歯科医療においても今後抗菌薬の使用の流れを考えていく必要があるのかもしれません。

 

今池からすぐの阿部歯科では幅広く歯科治療に対応する共に木曜、日曜も診療をしています。

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