歯を磨く時にどうしても奥歯は磨きにくい事があると思います。
特に上顎の親知らずや下顎の親知らずは
歯肉の一部が歯にかぶっていたり
完全に歯が萌出していなくて磨き残しが出てしまったりと
位置に関する磨きにくさ以上に様々な要因があり、
それによって親知らずが虫歯になってしまうなど起きたりします。
しかし、例え親知らずが奇麗に生えていても
別の事情で親知らずが磨きにくいといった状態が起きる事もあります。
顎の筋突起が邪魔する上顎の親知らずの歯磨き
下顎の骨には顎を閉じるための筋肉が付着する筋突起という部分が存在します。
この部位から頭蓋骨の横側に付着する側頭筋
という筋肉が顎の骨を閉じる役割の一部を負担しています。
口を開けた状態ではこの下顎の筋突起という部分が
ちょうど上顎の親知らずのあたりの横側に来ます。
その事によって上顎の親知らずの横のスペースが狭くなります。
実際に指を上顎の親知らずの横にあてて口を開けると
指が親知らずと筋突起の骨で挟まれている様子が分かると思います。
この事によって口を開けた状態では上顎の親知らずの横側を
歯ブラシで磨くスペースが小さくなり
うまく歯ブラシがとどかないという状態が起きます。
上顎の親知らずは口を閉じ気味で磨く
では、どうやって上顎の親知らずを磨けばいいのかというと
歯ブラシを入れる際は口を開けて入れてき
歯の横の面を磨く時は口をやや閉じ気味にして磨く
という事をすれば歯ブラシを動かすスペースができて
うまく奥の方まで磨けるという事になります。
この歯磨きは上顎の親知らずに関する磨き方なので
下の親知らずの場合は口を閉じ気味にするかしないかは
あまり歯の横の面を磨く際には影響しません。
抜歯の際も口を閉じ気味にして抜歯する
歯ブラシと同様に
上顎の親知らずの抜歯をする際には
ヘーベルというマイナスドライバーのような道具を使って抜歯する際には
口を閉じ気味にして抜歯をしてくる事となります。
鉗子というペンチのようなもので歯をつかむ際は
口を開けた状態で抜くのですが、
ヘーベルを使う際には親知らずの歯の比較的横側からアクセスする事が多いので
歯ブラシと同様に道具を入れるスペースを確保するために
抜歯をする際には
ヘーベルを入れる時は口を開け気味にして
歯を抜く際には口を閉じ気味にして抜歯を行う
といったような手順を踏む事が多くなります。
このように親知らずの場所によっては
歯磨きの方法を工夫する事でより歯磨きをしやすくなるといった事もあるため、
特に虫歯になりやすい奥歯の親知らずには関しては
磨きにくくなっている場所を道具ややり方を変えて磨けるようにすると
より長く歯を持たせられるという事になります。
今池から5分の阿部歯科では親知らずの抜歯の情報だけではなくどのようにすれば虫歯になりにくくできるかといった情報もお伝えしています。